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2026/08/09

新入社員研修のグループワーク、何をやらせるか——同期の絆と『3年後の自分』を同時につくる1日の設計【2026年版】

新入社員研修のグループワーク、何をやらせるか決まっていますか。名刺交換ゲームやペーパータワーはその日を温めますが、3か月後の職場には何も残りません。この記事では、100社以上・6,000名超の研修現場から見えてきた「配属後に効くグループワーク」の3つの条件と、当社が実際に組んでいる1日プログラムの流れをそのまま公開します。

目次

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新入社員研修のグループワークは「何をやらせるか」より「何が残るか」で決まります

新入社員研修のグループワークは、内容の目新しさではなく「配属後に何が残るか」で選ぶべきです。名刺交換ゲームやペーパータワーはその場を温めますが、3か月後の職場には残りません。残るのは、同期に自分の考えを言葉にして伝えた経験と、それを受け止めてもらえた記憶です。株式会社クック・ビジネスラボは、レゴ®シリアスプレイ®メソッドと問いの設計を組み合わせ、この2つが確実に起きる1日を設計しています。

この記事では、新入社員研修のグループワークとして何を選ぶべきか、その判断軸と、実際に当社が1日プログラムをどう組み立てているのかを公開します。三菱商事・AWS・PwCをはじめとする100社以上、累計6,000名以上の研修現場で見えてきたことをもとに、 グループワークが「その日だけの体験」で終わるか「配属後に効く資産」になるかを分ける条件 をお伝えします。

新入社員研修そのものの全体像や効果・事例をまとめて知りたい方は、新入社員研修にレゴ®シリアスプレイ®を活用したチームビルディングの解説記事もあわせてご覧ください。本記事は、その中でも「グループワークの中身をどう設計するか」に絞ってお話しします。

なぜ新入社員研修のグループワークは、その日だけ盛り上がって終わるのか

理由は明快です。多くのグループワークが「盛り上がること」を目的に設計されていて、「何を持ち帰るか」が設計されていないからです。

研修当日のアンケートは高い点数が出ます。楽しかった、同期と話せてよかった、という声も並びます。ところが3か月後に現場へ話を聞きに行くと、同期の顔と名前は一致しても、お互いが何を考えている人なのかは誰も知らない、という状態になっている。当社が100社以上の現場で繰り返し見てきたのは、この落差です。

原因は、ワークの中で交わされている情報の質にあります。自己紹介ゲームで交換されるのは、出身地や趣味といった属性情報です。属性情報は会話のきっかけにはなりますが、仕事上の信頼にはつながりません。配属後に効く関係性とは、「この人は困ったときに相談していい人だ」という判断ができる状態のことで、そのためには相手が何を大事にして働こうとしているのかを知っている必要があります。

つまり、 新入社員研修のグループワークに必要なのは、属性ではなく価値観を交換させる設計 です。ところがこれを普通のディスカッション形式でやろうとすると、別の壁にぶつかります。

同期の絆づくりが機能しないのは、担当者の準備不足ではなく設計の問題です

グループワークがうまくいかないとき、研修担当者の方はしばしばご自身を責めます。進行が悪かったのではないか、時間配分を間違えたのではないか、と。しかし当社の見立てでは、これは担当者の力量の問題ではなく、 形式そのものが持つ構造的な問題 です。

新入社員を6名ずつのグループに分け、「あなたが働くうえで大事にしたいことは何ですか」と問いかけて話し合わせる。この形式で必ず起きるのは、発言量の偏りです。言語化が得意な学生時代を送ってきた数名が場を回し、残りは相づちを打つ側に回る。しかも本人たちは、うまく話せなかった側ほど「自分は同期の中で劣っている」という最初の印象を持ち帰ってしまいます。

配属前の1日でつくるべきは、その逆の状態です。全員が一度は自分の言葉で語り、全員が一度は聞いてもらえた、という経験を持って現場に出ていく。これを実現するには、話し合いの技術ではなく、 全員が同時に手を動かし、全員が必ず発言する場に構造ごと切り替える 必要があります。

「問いで引き出す」と「手で考えて語る」を掛け合わせると何が変わるのか

当社のグループワーク設計は、二つの技術を組み合わせています。一つは、良い問いを立てて相手の内側から答えを引き出す技術。もう一つが、レゴ®ブロックで作品を作り、その作品を手がかりに語るレゴ®シリアスプレイ®メソッドです。

この二つは補い合います。問いだけを投げると、先ほどの発言量の偏りが起きます。一方、作品を作るワークだけでは「楽しかった」で終わりかねません。 手を動かして考えを外に出し、そこに適切な問いを重ねることで、はじめて言葉が本人の行動に接続します。

レゴ®シリアスプレイ®を使うと、なぜ全員が話せるようになるのか。理由は、話す前に作るからです。人は、頭の中だけで考えているときには言葉になっていないことでも、手を動かして形にすると説明できるようになります。目の前に自分が作った作品があるので、話す内容を思いつく必要がありません。作品を指差しながら説明すればよい。この一手間が、言語化が得意な人だけが得をする構造を崩します。

そして作品には、作った本人にしか語れない意味が込められています。同じ「働くうえで大事にしたいこと」を作っても、6人が作るものは6通りです。全員が違うものを作っているので、聞く側は自然と質問したくなる。この「聞きたくなる」状態が、次のセクションでお話しする質問と承認のスキルを育てる土台になります。

当社代表の森琢也は、トヨタ系大手自動車部品メーカーのデンソーで経営企画・事業企画に約10年従事したのち、2016年にレゴ®シリアスプレイ®の国際認定資格を取得しました。プロフェッショナルコーチの資格も保有しており、問いの設計と作品を通じた対話を組み合わせるという当社の手法は、この二つの実務経験から生まれています。

新入社員研修グループワークの1日設計——午前「当社の魅力」・午後「3年後の自分」

実際に当社が新入社員研修で組んでいる1日プログラムの流れを公開します。時間は6〜7時間、休憩を含めた標準的な構成です。

時間帯ワーク内容この時間で狙っていること
午前前半スキルビルディング(作る・語る・問うの練習)全員が「作品で語る」形式に慣れる。ここで発言のハードルを下げきる
午前後半「当社の魅力」を作って語る入社を決めた理由を各自の言葉で再確認し、同期の間で共有する
午後前半「3年後、イキイキ活躍している私」を作って語る自分の将来像を自分の言葉に落とす。内発的動機を可視化する
午後後半同期同士で問いを重ねる・共有モデルづくり質問と承認を実地で使う。同期を「相談できる相手」に変える
クロージング明日からの一歩を宣言する研修を職場の行動につなぐ。上長への共有材料をつくる

順番には意味があります。いきなり「3年後の自分」を作らせても、入社したばかりの新入社員には材料がありません。先に「当社の魅力」を扱うことで、自分がなぜこの会社を選んだのかという原点に戻る。その足場があってはじめて、3年後の像が空想ではなく地に足のついたものになります。

半日(3〜4時間)で実施する場合は、午前のスキルビルディングと「3年後の自分」に絞る構成が標準です。ただし同期の関係性づくりまで狙うのであれば、1日での実施をおすすめしています。

なぜ「3年後、イキイキ活躍している私」を作らせるのか

結論から申し上げると、 自分の将来像を自分の言葉で語れた新入社員は、辞めにくいから です。

若手の離職理由は、この数年で明確に変わりました。かつては給与や労働時間が上位に来ていましたが、現在は「自分の能力が発揮できない」「成長している実感がない」といった、働きがいに関わる理由が上位を占めるようになっています。このあたりのデータは若手が辞める理由と心理的安全性を扱った記事で詳しく整理していますので、社内説明の材料が必要な方はご参照ください。

ここで重要なのは、「成長実感がない」という状態が、必ずしも成長していないことを意味しない点です。成長しているのに実感がない、というケースが非常に多い。なぜなら、本人が「何になりたいのか」を持っていなければ、そこへ近づいているかどうかを測れないからです。

「3年後、イキイキ活躍している私」を作るワークは、この測るための物差しを本人につくらせる作業です。研修担当者や上司が与えたキャリアパスではなく、本人が手を動かして作り、自分の言葉で説明したものだからこそ、後から効いてきます。

そして、この作品を同期の前で語らせることに、もう一つの意味があります。人は、他人に宣言したことを覚えています。配属後、同じ研修を受けた同期に会ったとき、あのとき自分が何を言ったかを思い出す。そこに配属後のフォローアップ研修を3か月後・6か月後に重ねると、宣言と現在地の差分を本人が確認できる流れができあがります。

同期の絆は「仲良くなること」ではありません——質問と承認をスキルとして設計する

新入社員研修で「同期の絆を深めてほしい」というご要望をいただくことは非常に多いのですが、当社では必ず一度立ち止まって、その絆で何ができるようになってほしいのかを伺います。

親睦を深めるだけであれば、懇親会のほうが効率的です。研修の時間を使ってつくるべき絆は、 配属後に機能する絆 でなければ意味がありません。具体的には、次の状態を指します。

  • 困ったときに、部署の違う同期に相談してよいと思える
  • 相手が何を大事にして働いているかを知っている
  • 相手の話に対して、評価ではなく質問を返せる
  • うまくいったことを、素直に認め合える

このうち後半の二つは、性格ではなくスキルです。だから研修で設計して習得させられます。

当社のプログラムでは、作品を語る場面のたびに、聞き手側に役割を持たせます。作品について質問をする、そこで語られたことを受け止めて言葉で返す。これを1日で何度も繰り返すと、質問と承認が習慣になります。この2つの技術は、そのまま配属後の職場で使えるものです。実際に、新入社員研修でこの設計を採用した企業からは、配属後のオンボーディング面談で新入社員側の質問の質が上がった、という声をいただいています。

当社の研修は、主要都県庁向け研修の参加者アンケート(2025年実施)で満足度4.71/5.0点、推奨率96%という評価をいただいており、リピート率は約80%です。実際の研修風景や参加者の変化については、新入社員・若手社員向けレゴ®シリアスプレイ®研修の実例で具体的にご紹介しています。

100社6,000名の現場で見えてきた、グループワークを選ぶときの3つの判断軸

新入社員研修のグループワークを比較検討されている方に、当社が現場で使っている判断軸をお伝えします。手法の名前で選ぶのではなく、この3点で見ていただくと外しません。

  • 全員が必ず発言する構造になっているか。ファシリテーターの声かけに依存する設計は、参加者の性格差でばらつきます
  • 交換される情報が、属性ではなく価値観になっているか。出身地や趣味では配属後の信頼になりません
  • 研修後に本人の手元に何が残るか。作品・写真・言葉のいずれかが残ると、3か月後の面談で使えます

もう一つ、実務的な観点を付け加えます。 その研修会社が、自社の課題に合わせてプログラムを個別に設計してくれるかどうか です。当社は大手企業を中心に100社以上の導入実績を持ちながら、毎回のご依頼で事前ヒアリングを行い、問いの文言レベルまで各社に合わせて設計しています。同じ「3年後の自分」というワークでも、メーカーと金融、新卒10名と200名では、投げるべき問いが変わるからです。

研修会社の選定基準をもう少し広く整理したい方は、チームビルディング研修の外注先の選び方をご覧ください。2026年度の新入社員がどのような世代的特徴を持つかについては、2026年度 新入社員とどう向き合うかで解説しています。

新入社員研修グループワークの実施概要(時間・人数・形式・費用)

当社で新入社員研修としてご依頼いただく場合の標準的な条件です。

項目内容
半日プログラム3〜4時間/200,000円〜(税別)
1日プログラム6〜7時間/350,000円〜(税別)
人数3名から実施可能。200名以上の大規模にも対応
グループ編成1グループ5名を推奨(通常4〜6名)
リードタイムお問い合わせから通常2〜4週間(1週間以内は要相談)

料金・プログラムの詳細は研修の内容・料金ページにまとめています。実際の進行や場の空気を確かめてから判断されたい場合は、オンライン体験会(約2時間・5,000円/人・税別)をご利用ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 新入社員研修のグループワークは、何名から実施できますか?

A. 3名から実施可能で、200名以上の大規模研修にも対応しています。1グループは5名を推奨しており、通常は4〜6名で編成します。同期が10名程度の場合は2グループに分け、グループ間で作品を共有する時間を設けると、全員が互いを知る状態をつくれます。人数によって設計を変えますので、確定前の段階でもご相談いただけます。

Q. グループワークの内容が決まらないのですが、何から考えればよいですか?

A. ワークの種類ではなく「配属3か月後にどうなっていてほしいか」から逆算してください。同期に相談できる状態を望むなら価値観を交換するワーク、早期に成果を出してほしいなら目標を言語化するワークが向きます。当社では事前ヒアリングでこの到達点を確認したうえで、問いの文言まで個別に設計しています。

Q. 4月の入社時と、入社前の内定者期間では、どちらの時期が向いていますか?

A. 目的によって分かれます。同期の関係づくりと会社理解が目的なら内定者期間、配属直前の意識づけが目的なら4月が向きます。当社では両方の時期でのご依頼を受けていますが、内定者期間に一度実施し、4月にもう一度重ねる企業が最も定着につながりやすいと感じています。

Q. 配属先が全国に分かれている場合でも実施できますか?

A. 実施できます。配属先が分かれる場合こそ、配属前に同期同士が互いの考えを知っておく価値が高くなります。作品の写真と語られた言葉を記録して各自に配布しておくと、離れた場所にいる同期に連絡を取るきっかけになります。実施形式については個別にご相談ください。

Q. 新入社員はブロックに触ったことがなくても、初日から話せるものでしょうか?

A. 話せます。午前中に「作る・語る・問う」の練習時間を設けており、ここで全員が形式に慣れてから本題に入ります。過去6,000名以上の受講者の中で、この練習を経て発言できなかった方はほとんどいません。話す内容を思いつく必要がなく、作った作品を指差しながら説明すればよいためです。

Q. 研修当日は盛り上がるのに、成果が残らないのが不安です。何が違いますか?

A. 差が出るのは、交換される情報が属性か価値観かという点です。出身地や趣味を交換しても配属後の信頼にはつながりませんが、働くうえで大事にしたいことを交換すると相談できる関係になります。加えて、作品や言葉が本人の手元に残る設計にしておくと、3か月後の面談で振り返りの材料として使えます。

Q. 研修の効果はどうやって測ればよいですか?

A. 当日のアンケートだけで判断しないことをおすすめします。当社では配属3か月後・6か月後の面談で、研修時に本人が語った「3年後の姿」との差分を確認する方法をご提案しています。当日の満足度については、主要都県庁向け研修(2025年実施)で4.71/5.0点、推奨率96%という数値をいただいています。

Q. 社内で内製するのと外部に依頼するのでは、何が変わりますか?

A. 変わるのは、参加者の心理的な安全度です。人事担当者が進行すると、新入社員は評価されていると感じて本音を出しにくくなります。外部のファシリテーターが入ると、評価と切り離された場になります。内製と外注の判断基準については、外注先の選び方を扱った記事で詳しく整理しています。

Q. 新入社員研修のグループワークを外注すると、費用はどのくらいかかりますか?

A. 当社の場合、半日プログラム(3〜4時間)が200,000円から、1日プログラム(6〜7時間)が350,000円からです(いずれも税別)。人数や会場、カスタマイズの範囲によって変動しますので、お見積りをご依頼ください。実際の進行を確認されたい場合は、オンライン体験会(約2時間・5,000円/人・税別)もご用意しています。

Q. 申し込みから実施までどのくらいかかりますか?

A. お問い合わせから通常2〜4週間です。1週間以内のご希望は要相談となります。新入社員研修は3月から4月に依頼が集中しますので、この時期の実施をお考えの場合は、前年の12月から1月ごろにご相談いただくと日程を確保しやすくなります。

Q. 事前に人事側で準備することはありますか?

A. 特別な準備は不要です。事前ヒアリング(60分程度)で、配属後に新入社員にどうなっていてほしいかを共有いただければ、プログラムは当社で設計します。会場はグループごとに机を囲める広さがあれば十分で、ブロックなどの教材はすべて当社が持参します。

Q. 研修の内容を、配属後のフォローにつなげることはできますか?

A. できます。研修で本人が語った内容を記録して残しておき、3か月後・6か月後のフォローアップ研修や面談で参照する流れをおすすめしています。宣言と現在地の差分を本人が確認できるため、成長実感が生まれやすくなります。フォローアップ研修の設計についても別途ご相談を承っています。

まとめ——グループワークは「体験」ではなく「設計」で決まります

新入社員研修のグループワークを選ぶとき、多くの担当者が「何をやらせるか」から考え始めます。しかし当社が100社以上、6,000名以上の現場で確認してきたのは、成果を分けるのは題材ではなく設計だということです。

全員が必ず発言する構造になっているか。交換される情報が属性ではなく価値観になっているか。研修後に本人の手元に何が残るか。この3点を満たしていれば、題材はレゴ®ブロックでなくても構いません。ただ、この3点を同時に満たす方法として、当社はレゴ®シリアスプレイ®メソッドと問いの設計の組み合わせに行き着きました。

新入社員研修の設計でお困りのことがあれば、まずは無料相談・お問い合わせからお気軽にご連絡ください。実際の場の空気を確かめてから判断されたい場合は、オンライン体験会(約2時間・5,000円/人・税別)もご利用いただけます。

【著者情報】

森琢也(もり たくや) 株式会社クック・ビジネスラボ代表取締役 中小企業診断士/レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーター 講師歴15年以上・累計100社以上・6,000名超の研修実績 企業概要・講師プロフィール