2026/06/01
レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーター資格とは|取得方法・費用・"稼げるのか"の実態を有資格者が解説
レゴ®シリアスプレイ®研修・ワークショップは認定ファシリテーター(講師)が運営することを義務付けています。認定ファシリテーターは年々増え続けていますが実はそれぞれに特色があります。今回は、認定ファシリテーター(講師)の選び方に加えて認定制度や認定機関をご紹介します。
レゴ®シリアスプレイ®そのものについて「まだよく知らない」という方は、先にレゴ®シリアスプレイ®とは?仕組み・効果・進め方を専門家がわかりやすく解説をご覧いただくと、ファシリテーター選びの判断基準がより明確になります。
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レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーター資格とは、レゴ®シリアスプレイ®メソッドの開発者が設立したロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツ社が認定する民間資格です。4日間の養成トレーニング(正規料金385,500円・税別※2026年6月現在)を修了することで取得できます。
「レゴ®シリアスプレイ®研修を自分でできるようになりたい」「資格を取れば社内研修を内製化できるのでは」——そう考えてこのページにたどり着いた方も多いはずです。本記事では、2016年に認定資格を取得し、累計100社以上・6,000名以上にレゴ®シリアスプレイ®研修を提供してきた認定ファシリテーターが、資格の取得方法・費用、そして「資格を取れば稼げるのか」「社内で内製化できるのか」という実態まで、率直にお伝えします。
なお、研修を発注する側で「どの講師・どの会社に頼めばよいか」を知りたい方は、失敗しないLSP講師の選び方で詳しく解説しています。メソッドそのものの仕組み・効果が知りたい方はレゴ®シリアスプレイ®とは?仕組み・効果・進め方をご覧ください。
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レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーター資格とは
レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーター資格は、国家資格ではなく民間資格です。日本では、株式会社ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツが開催するファシリテーター養成トレーニングを受講・修了することで、認定ファシリテーターを名乗ることができます。弁護士や会計士のような国家資格とは性格が異なります。
なぜ「資格」が必要なのか
レゴ®シリアスプレイ®は、レゴ®ブロックを使うとはいえ、教育学・心理学の複数の理論を組み込んだ体系的なメソッドです。背景にある理論を理解し、正しい手順で進めなければ、効果的な研修運営はできません。
専用キットを供給するレゴ社も、次のような声明を出しています。
「レゴ®シリアスプレイ®はファシリテーションを必要とするメソッドであり、トレーニングを受けたファシリテーターに専門的なサービスを依頼することを推奨する」
つまり、メソッドの品質を守るために、認定ファシリテーターによる運営が前提とされているのです。一般の認定ファシリテーターが、当日運営を行わずに無資格者へ任せるといった対応は、すべて厳禁とされています。
「レゴブロックさえあれば研修できる」が通用しない理由
一見すると、レゴ®シリアスプレイ®はブロックさえ揃えれば誰でも運営できそうに見えます。実際、大手研修会社ですらこの点を誤解しているケースがあります。
しかし、ブロックは単なる道具にすぎません。問いの設計、進行のルール、沈黙への対処、発言を促すファシリテーション——こうした「見えない技術」こそがメソッドの本体です。ブロックを揃えただけでは、ただの工作で終わってしまいます。
認定ファシリテーター資格の取得方法
資格は、ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツ社が定期開催する**4日間の養成トレーニング(連続参加必須)**を受講・修了することで取得できます。ちなみに「ロバート・ラスムセン」は、レゴ®シリアスプレイ®創始者の名前です。
養成トレーニングの概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 期間 | 4日間(連続参加が必須) |
| 正規料金 | 385,500円(税別/税込総額 424,050円) |
| 早期割引料金 | 348,000円(税別/税込総額 382,800円) |
| 定員 | 14名(少人数制) |
| 主催 | 株式会社ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツ |
※為替の変動により料金が改定される場合があります。最新情報は主催者サイトをご確認ください。
資格取得後に必要な「専用キット」
注意したいのは、この費用はあくまで資格取得費用だという点です。資格を取っただけでは研修・ワークショップは運営できず、これに加えて専用キットの購入が必要になります。専用キットについてはレゴ®シリアスプレイ®研修で使う専用キットとは?で詳しく解説しています。
申込みの実情
最近は受講希望者が多く、申込開始から数分で締め切りになることも珍しくありません。私の知人には、何度か申込締切で機会を逃した末、受付開始の数分前から会社のトイレにこもり、開始と同時に申し込んでやっと受講できた、という方もいるほどです。
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どんな人が資格を取得しているのか
受講者の顔ぶれは実にさまざまです。研修講師として活躍の幅を広げたい方、社内で同僚に提供しようと考える方、学校教育で活かす方——業種・職種を問わず多様な人が挑戦しています。
私の主観ですが、多くの方に共通するのは「実際に体験して楽しかったから、自分も提供する側になりたいと思った」という動機です。私自身、コーチング仲間のワークショップで初めてレゴ®シリアスプレイ®を体験し、それがキャリアチェンジのきっかけになりました。2016年5月に養成トレーニングを受講し、認定ファシリテーターになっています。
同期には、学校の先生、会社員、独立コンサルタント、研修講師など、本当にさまざまな方がいました。SDGsと絡めてレゴ®シリアスプレイ®を提供する方、ファシリテーションの書籍を執筆した方など、皆さん各分野で活躍されています。ちなみに、私のワークショップを体験してから認定ファシリテーターになった方も、すでに10名以上います。
「資格を取れば稼げるのか?」現場のリアル
結論から言えば、資格を取っただけで稼げるわけではありません。
養成トレーニングは決して安くない投資です。研修・ワークショップの仕事を考えている方にとっては最も気になる点でしょう。しかし、私が周囲を見てきた実感値として、受講料(自己投資)を回収できている人は30%未満、しっかり稼げている人は5%以下だと感じています。
とはいえ、これは資格として特別おかしなことではありません。私はレゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーターのほかに中小企業診断士やコーチングの資格も持っていますが、どの資格にも共通して「資格を持っていれば仕事がもらえる」ことはほぼありません。「コーチングできます」「レゴ研修できます」と言うだけでは、クライアントの課題は何ひとつ解決しないからです。
一方で、レゴ®シリアスプレイ®はあくまでメソッド・手段です。まだ多くの活用法が眠っており、「どんな課題にどう活かすか」を明確にし、他者との差別化ができれば、仕事につなげやすい余地も十分にあります。
資格があっても、研修の質は大きく変わる
ここは発注を検討している方にも知っておいてほしい点です。認定資格は「必要最低限の条件」であり、当日の研修品質を保証するものではありません。
認定ファシリテーターの数は年々増えていますが、アクティブに活動している人と、現場から遠ざかっている人に大きく分かれるのが実態です。資格保有者は一定の知識・ノウハウを持っていますが、4日間のトレーニングに加えて、実践の場で磨かれる要素がきわめて大きいのです。
レゴ®シリアスプレイ®研修は、少しの言い回しの違い、伝えるタイミングの違いでも効果が大きく変わります。研修中の問いかけや質疑で気づきを引き出すには、コーチングの発問スキルや傾聴スキルも欠かせません。これらは4日間の外で自己研鑽が必要な部分で、場数・現場経験数が決定的に影響します。プロとビギナーの差は、まさにここに表れます。
動画で見る|場数を踏んだファシリテーションの実際
「資格だけでは測れない実力」とは、具体的にどういうものか。実際のレゴ®シリアスプレイ®研修がどんな空気で進むのかを、約3分の紹介動画でご覧ください。役職や声の大きさに関係なく全員が語り出す——この場をつくることこそ、場数を踏んだファシリテーターの仕事です。
レゴ®シリアスプレイ®研修 紹介動画|研修風景とレゴ®作品
文章で説明してきた「問いの設計」「全員が語る構造」が、実際の現場でどう形になっているかが伝わるはずです。
社内で内製化できるのか?──有資格者でも社内実施が難しい理由
「資格を取って、社内研修として内製化すればコストも抑えられるのでは」——そう考えるのは、とても自然なことです。ただ、ここには、能力とは別の構造的なハードルがあります。
実は、これは私自身が身をもって経験したことです。
前職の大手メーカーに在籍していた会社員時代、私は自分の職場でレゴ®シリアスプレイ®を実施しようとしました。けれど、うまくいきませんでした。ところが退職後、外部の講師として同じ企業に招かれ、さらにそのグループ会社や労働組合からもご依頼をいただくようになったのです。同じ私が、同じメソッドを使っているのに、です。
この違いは、私の能力が急に上がったからではありません。「立場・役職・関係性」という構造が変わったからです。
社内で実施しようとすると、たとえば講師役が係長で、受講者の中に部長がいる、といったことが起こります。普段の上下関係や力関係が、研修の場にそのまま持ち込まれてしまう。すると、本音が出にくくなり、ファシリテーターの問いかけも届きにくくなります。社内の人間には、どうしても「権威付け」や「ほどよい距離感」が生まれにくいのです。
これは担当者個人の力量の問題ではなく、構造の問題です。だからこそ、利害や上下関係から切り離された第三者=外部講師が機能します。
「縦糸」と「横糸」が絡み合うと、研修はよくなる
とはいえ、これは「社内の人は不要」という話では決してありません。むしろ逆です。
企業内の研修企画担当者には、外部講師には決して持てない**「縦の目線」**があります。これまでの参加者たちの動向、組織がたどってきた経緯、メンバー同士の関係性——時間軸に沿った深い文脈を握っているのは、社内の方だけです。
一方、外部講師が持っているのは**「横の目線」**です。多くの他組織を見てきたからこそできる比較、業界をまたいだ知見、「よその会社ではこうだった」という相対化の視点。
研修がもっともよくなるのは、この縦糸と横糸がうまく絡み合ったときです。社内担当者の縦の文脈と、外部講師の横の知見。どちらか一方では織物になりません。両方が組み合わさることで、その組織にとって本当に意味のある一枚が織り上がります。
では、発注者として「横糸」となる外部講師をどう見極めればよいのか。その具体的な基準は失敗しないLSP講師の選び方にまとめましたので、あわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 認定ファシリテーターの資格は国家資格ですか?
A. いいえ、民間資格です。日本では株式会社ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツが実施するファシリテーター養成トレーニングを受講・修了することで、認定ファシリテーターを名乗ることができます。弁護士や会計士のような国家資格とは異なります。
Q. 認定ファシリテーターになるにはどうすればよいですか?
A. ロバート・ラスムセン・アンド・アソシエイツ社が定期開催する4日間の養成トレーニング(連続参加必須)を受講・修了することで取得できます。受講希望者が多く、申込開始から数分で締め切りになることもあります。資格取得後は別途、専用キットの購入も必要です。
Q. 養成トレーニングの費用・期間はどれくらいですか?
A. 期間は4日間(連続参加必須)、正規料金は385,500円(税別)、早期割引適用時は348,000円(税別)※2026年6月現在です。定員は14名前後と少人数制です。なお、この費用はあくまで資格取得費用であり、研修実施に必要な専用キットの購入費用は別途かかります。
Q. レゴ®ブロックさえ用意すれば誰でも研修できますか?
A. できません。レゴ®シリアスプレイ®は教育・心理学の複数の理論を組み込んだメソッドであり、正しい手順と理解なしには効果的な研修運営はできません。レゴ社も「トレーニングを受けたファシリテーターに専門的なサービスを依頼することを推奨する」と声明を出しています。
Q. 資格を取れば、すぐに稼げますか?
A. 資格取得だけで稼げるわけではありません。受講料を回収できている人は30%未満、しっかり稼げている人は5%以下というのが現場の実感です。資格はあくまで手段であり、「どんな課題にどう活かすか」を明確にし、差別化できるかどうかが仕事につながる分かれ目です。
Q. 資格を取って、社内で研修を内製化できますか?
A. 可能ではありますが、能力とは別の構造的な難しさがあります。講師役と受講者の間に普段の上下関係(例:講師が係長、受講者に部長)があると本音が出にくく、社内の人間には権威付けや距離感が生まれにくいためです。実際に私自身、会社員時代に自職場での実施はうまくいきませんでしたが、退職後に外部講師として同じ企業から招かれた経験があります。社内担当者の「縦の目線」と外部講師の「横の目線」を組み合わせる形が、もっとも効果的です。
Q. クック・ビジネスラボの代表・森琢也はいつ認定を取得しましたか?どんな実績がありますか?
A. 2016年に認定ファシリテーター養成トレーニングを修了しました。以来、累計100社以上・受講者6,000名以上にLSP研修を直接提供してきました。リピート率約80%、主要都県庁向け研修での推奨率96%(2025年実施)を誇り、中小企業診断士・プロフェッショナルコーチとしてのスキルも研修設計・ファシリテーションに活かしています。
まとめ:資格は「入り口」であって、ゴールではない
レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーター資格は、4日間・約42万円の養成トレーニングで取得できる民間資格です。ただし、資格はあくまでスタートライン。実際の研修品質は、場数・実績・問いの設計力・コーチングスキル、そして「立場・役職・関係性」という構造をどう乗り越えるかで大きく変わります。
「自分で資格を取って社内で」と考える前に、社内の縦の文脈と、外部の横の知見をどう組み合わせるか——その視点で検討すると、研修の成果は大きく変わります。
クック・ビジネスラボでは、代表の森琢也(中小企業診断士・レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーター)が、ヒアリングから設計・当日のファシリテーションまで一貫して担当します。100社以上のレゴ®シリアスプレイ®研修実績に基づき、各社の課題に合わせてプログラムを個別設計します。「まず話だけ聞いてみたい」という段階でも構いません。研修の企画でお悩みの方は、お問い合わせページからお気軽にご相談ください。