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2024/01/17

チームビルディング研修でよくある5つの失敗と解決策|担当者が押さえておくべき実践ポイント

チームビルディング研修を企画・導入する際、「うまくいかなかった」「期待した効果が出なかった」という声を多くの企業から耳にします。その原因の多くは、研修内容そのものではなく、事前の準備・設計・場づくりの段階で生じた問題にあります。

本記事では、チームビルディング研修を実施する上でよく起きる5つの問題点とその具体的な解決策を、多くの企業研修を手がけてきた経営コンサルタント・中小企業診断士の視点から解説します。

問題① 上層部・決裁者の理解が得られない

なぜ起きるのか

職場のコミュニケーションや人間関係に問題を抱えている組織ほど、上層部の「ひと・組織にまつわるリスク」への感度が低い傾向があります。これは反対しているのではなく、そもそも問題に気づいていない状態です。

また「人間関係の改善には飲み会・懇親会で十分」と考える管理職も依然として多くいます。しかし現代では、共働き・育児世代の増加や若者世代の飲み会離れにより、全員参加が難しくなっています。不参加者に疎外感を与えるリスクや、場が一方的な武勇伝・説教に終始するリスクも見過ごせません。

飲み会や懇親会によるチームビルディングのマイナス効果を示すイメージ
飲み会や懇親会はマイナス効果も懸念される

解決策

① リスクを定量化する

従業員満足度調査などを活用し、コミュニケーション不全による生産性低下や離職コストを数値で示します。「チームワークが1.1倍改善した場合の利益インパクトは?」「メンバー1名の離職コストは採用費・育成費を含めていくら?」という問いを概算で提示することで、決裁者は研修投資の必要性をイメージしやすくなります。

② 先行事例・他社実績を共有する

他社の事例や導入効果を示すことで、納得感と安心感を醸成できます。研修参加者に対しても、冒頭で目的・重要性・期待成果をしっかり伝え、参加者自身の課題感やニーズを引き出す双方向のコミュニケーションを設けることで、主体的な参画を促せます。


問題② 業務への直結が難しく、効果が見えにくい

なぜ起きるのか

「研修=知識・スキル・ノウハウを教わる場」という認識が根強く、チームビルディング研修のように「目に見えない人間関係」を扱うプログラムは、成果の可視化が難しいと感じられがちです。

しかし、Google社の研究(Project Aristotle)が示すように、チームの心理的安全性こそが成果・生産性を左右する最大の要因であることが証明されています。

中長期視点でチームビルディング研修の必要性を考えるビジネスパーソンのイメージ
中長期視点でチームビルディングの必要性を考える

解決策

まずこの問いを決裁者や参加者に投げかけてみてください。

「あなたは、チームメンバーの持ち味や強みを具体的に言葉にできますか?メンバーはあなたの強みを言えますか?」

チームビルディングが必要な組織ほど、この問いに答えられません。答えに詰まった時こそ、研修の必要性を伝える絶好のタイミングです。業務に直結することだけに執着せず、中長期の人・組織への投資として研修を位置づける視点が、決裁者には求められます。


問題③ 「楽しかった」だけで終わってしまう

なぜ起きるのか

「楽しい研修」は参加者に歓迎されます。しかし、アクティビティや体験型プログラムは楽しい反面、学びを引き出す設計がなければ、気晴らしで終わるというリスクがあります。

「楽しかった」という満足感は得られても、翌日から行動が変わらない・職場に変化が生まれない、という状況は、研修投資の費用対効果として問題です。

楽しいだけのアクティビティ研修では学びが残らないことを示すイメージ
「楽しい」だけのアクティビティでよいのか?

解決策

  • 適度なレクチャーを組み込む:参加者の業務・プロジェクトを理解したうえで、仕事に生かせる知識やノウハウをプログラムに散りばめる
  • 振り返りの場を必ず設ける:体験・ディスカッション後に「意味づけの時間」をとることで、内面的な気づきが定着する
  • パッケージ研修より自組織にあわせたカスタムメイドを選ぶ:組織固有の課題・文化・参加者属性に沿って設計された研修が、真の行動変容につながる

問題④ 参加者のコミュニケーション力が低く、研修が機能しない

なぜ起きるのか

グループディスカッションを設けても、沈黙が続くだけ——これは見過ごされがちながら、よく起きる問題です。「うちは営業部隊だから大丈夫」と思っていても、表面的なコミュニケーションはできても、相手の真意を引き出す「深掘り質問」や、相手の話をじっくり聞く「傾聴」ができていないケースは多々あります。

コミュニケーションの基礎スキルが不足している参加者のいる職場のイメージ
コミュニケーションの基礎が無いと研修効果は生まれない

解決策

チームビルディング研修にコミュニケーションスキルのトレーニングを組み込むことが効果的です。具体的には次の流れが有効です。

  1. スキルの端的な解説(発問・傾聴・承認など)
  2. 遊び感覚の交流ワークでスキルを実践(ロールプレイ・グループディスカッション)
  3. 振り返り・相互フィードバックで学習を定着

参加者同士が連携・協力する機会を自然に設けることで、コミュニケーション力向上とチームビルディングを同時に実現できます。


問題⑤ 心理的安全性が確保できず、本音が出ない

なぜ起きるのか

「さあ、自由に議論してください」と言っても、誰も意見を言えない——これはチームビルディング研修が最も必要な組織で、最もよく起きる問題です。

心理的安全性が低い職場では、研修の場でも同じ状況が再現されます。さらに、研修担当者が「職場の本当の課題」を研修講師に伝えられていない場合、プログラム設計が的外れになり、軋轢が増すリスクさえあります。座席配置・グループ分けへの細やかな配慮も、自由な意見交換を生む上で見落とせない要素です。

心理的安全性が低く「どうせ否定される」と感じて意見が言えない職場のイメージ
「どうせまた、否定される」と思うと意見が言えない

解決策

  • 研修冒頭にグランドルールを設定し、全員に徹底させる
  • 社外の研修講師・ファシリテーターが中立的立場でオープンなフィードバックを促す
  • 研修企画段階で、担当者から職場の実情・課題・人間関係などのディープな情報をヒアリングできる講師を選ぶ

「ただ人前で話すのがうまい」だけでなく、事前ヒアリングで本質的な課題を掴み、それを研修設計に反映できる講師・研修会社を選ぶことが、研修の成否を大きく左右します。


まとめ:5つの問題と解決策の早見表

#問題解決策のポイント
決裁者の理解が得られないリスクの定量化・他社事例の提示
業務への直結が難しい中長期視点・「強みを言えるか」の問い
「楽しかった」だけで終わるカスタム設計・振り返りの組み込み
参加者のコミュニケーション力が低いスキルレクチャー+実践の組み合わせ
心理的安全性が確保できないグランドルール・熟練ファシリテーターの起用

これら5つの問題を一つ一つ丁寧に解決した先に、参加者の心に残り、組織を変える研修が実現します。


チームビルディング研修のご相談は株式会社クック・ビジネスラボへ

クック・ビジネスラボのレゴ®シリアスプレイ®を活用したチームビルディング研修の様子
レゴ®ブロックを使ったクック・ビジネスラボのチームビルディング研修

当社では、事前の丁寧なヒアリングから研修当日の運営、研修後の行動変容・定着化施策まで、一気通貫でサポートします。NASAでも採用実績を持つレゴ®シリアスプレイ®メソッドと、独自の発問・承認スキルコンテンツを掛け合わせた、業界各社から「過去最高の研修」と絶賛されるプログラムをご体験ください。

レゴ®シリアスプレイ®研修の詳細はこちら


よくある質問(FAQ)

Q1. チームビルディング研修の効果はどのくらいで出ますか?

研修直後から参加者同士の相互理解が深まり、コミュニケーションが活性化する変化はすぐに感じられることが多いです。ただし、職場での行動変容や生産性向上といった中長期的な効果を出すには、研修後のフォローアップや継続的な取り組みが重要です。1回だけで終わらせず、振り返りMTGや継続施策とセットで実施することをおすすめします。


Q2. チームビルディング研修は、何人くらいから実施できますか?

少人数(10名程度)から大人数(100名以上)まで対応可能です。人数に応じてグループ編成や進行設計を変えることで、少人数でも大人数でも効果的な相互理解と対話が生まれるようプログラムを設計します。


Q3. 飲み会や懇親会ではなく、研修を選ぶメリットは何ですか?

飲み会・懇親会も有効ですが、共働き・育児世代の増加や若者世代の飲み会離れにより、全員参加が難しくなっています。研修は就業時間内で全員が平等に参加でき、チームワークや相互理解を意図的・効率的に育む設計が可能です。参加できなかったメンバーへの疎外感も生じにくいというメリットがあります。


Q4. 研修の場で参加者が全然話せない・盛り上がらない場合はどうすればよいですか?

コミュニケーション力が低い参加者が多い場合でも、スキルレクチャーと段階的なワーク設計によって自然な自己開示・対話を生み出すことができます。最初から「自由に話してください」と場を設けるだけでは機能しないため、発問・傾聴・承認といったスキルを短く紹介したうえで、実践を繰り返す設計が効果的です。


Q5. チームビルディング研修の費用(相場)はどのくらいですか?

参加人数・研修時間・カスタマイズの度合いによって異なりますが、半日〜1日の研修で1社あたり数十万円前後が一般的な相場です。ただし、パッケージ型と完全カスタムメイド型では費用感が異なります。費用対効果を重視するなら、研修後の行動変容・定着化まで一貫してサポートしてもらえる会社を選ぶことをおすすめします。詳細はお問い合わせください。


Q6. 社内に研修講師がいますが、外部の研修会社を使う必要がありますか?

社内講師は業務知識や組織文化を熟知しているという強みがある一方、心理的安全性の確保・中立的なファシリテーション・社内では言いにくい課題の引き出しは、社外の専門家の方が機能しやすい場面があります。特に人間関係に課題がある組織ほど、第三者の立場から場を整える外部講師の活用が有効です。


Q7. レゴ®シリアスプレイ®研修とは何ですか?チームビルディングに効果的ですか?

レゴ®シリアスプレイ®メソッドは、MIT・シカゴ大学の教育心理学チームとの共同研究から生まれた、社会人向け研修・ワークショップ手法です。NASAでも採用実績があり、手を動かしてレゴブロックを組み立てながら自分の考えや価値観を表現・共有することで、言葉だけでは伝わりにくい「その人らしさ」が引き出されます。チームビルディング・相互理解・ビジョン共有などに高い効果を発揮します。