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2026/06/26

新入社員の2割が"要フォロー"のまま1年——配属後の定着に効くチームビルディング研修とは

エン株式会社が2026年6月に公開した新入社員7,000名分析で、要フォロー層の約2割が改善されないまま1年を終える実態が明らかになりました。研修中は問題なく見えた新入社員が、配属後に離れていく——その分岐点は入社初期の関係づくりにあります。リクルートマネジメントソリューションズの2026年若手離職調査と組み合わせ、累計100社以上・6,000名超の研修現場で見えてきた、配属後の定着に効くチームビルディングの考え方を解説します。

目次

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新入社員の定着は「研修の中身」より「配属後の関係づくり」で決まる

新入社員研修は丁寧に組んだ。集合研修中の様子も悪くなかった。それなのに配属後に上司と新人の距離が広がり、半年後には離職予兆が見えてくる——多くの人事担当者がこの違和感を抱えています。 2026年6月にエン株式会社が公開した新入社員7,000名分析では、要フォロー層と判定された新入社員の約2割が、改善されないまま入社後1年を終えているという結果が出ました。定着の分岐点は、研修期間中ではなく入社初期の関係づくりにある ということです。本記事では累計100社以上・6,000名超の研修現場で見えてきた知見をもとに、配属後の定着に効くチームビルディング研修の考え方を解説します。


新入社員の"要フォロー"は、入社初期から始まっている

エン株式会社「HR OnBoard」が2026年6月19日に公開した新入社員7,000名分析の結果は、人事担当者に再考を迫る内容でした。25卒(2025年4月入社)では「イメージとのギャップがない」と回答する割合が前年より低下しており、 入社直後から「期待と現実のズレ」が早期に顕在化 していることが示されています。

そして最も重要な数字が「要フォロー層の約2割が、改善されないまま1年を終えている」という事実です。研修期間中は前向きに見えた新入社員が、配属後の数ヶ月で「言葉にしづらいズレ」を蓄積させ、年度末になっても回復していない——このデータは、研修だけを充実させても定着は実現できないことを物語っています。

100社以上の研修現場で見てきた経験から言えるのは、 このズレは「上司の指導の良し悪し」だけでは説明できない ということです。優秀な上司がいて、丁寧な1on1も実施している。それでも新入社員の中に「ここで自分は活きているのか」という感覚が静かに広がっていく。原因は個人ではなく、配属後の関係を立ち上げる「初期の対話の設計」にあります。


なぜ「上司と話しやすい」が続かないのか

エン調査のもう一つの注目データが、「上司との話しやすさ」の時系列変化です。入社初期は比較的高い水準にあるものの、その後は低下傾向。 25卒に至っては、入社初期から既に低水準で始まっている ことが確認されています。

なぜ続かないのか。リクルートマネジメントソリューションズが2026年6月に発表した「若手の離職実態調査2026」の図表5には、興味深い示唆があります。定着には「上司との"仕事の進め方の相性"」が効くという結果です。「気が合うか」「人柄が合うか」ではなく、 仕事の進め方のズレを扱える関係かどうか が定着を左右しているのです。

これは現場の感覚とも完全に一致します。新入社員から「上司との関係で困っている」と相談を受けて掘り下げると、人柄の問題ではなく「指示の出し方が自分の思考と合わない」「報告のタイミングを掴めない」「確認したいレベル感が違う」といった、仕事の進め方の食い違いが圧倒的に多い。雑談の量を増やしても、この種のズレは解消しません。

配属後の関係づくりで本当に必要なのは、 互いの仕事の進め方・大事にしている観点を、早い段階で可視化すること です。「私はこういう順番で考える」「自分はここを確認しないと動けない」「ここまで詰まったら相談したい」——こうした暗黙知を言語化できる場を、配属直後の3ヶ月以内に設けるかどうかが分かれ目になります。


配属後の定着を分けるのは「率直に言い合える関係」

リクルートマネジメントソリューションズの2026年調査図表6では、 離職を防いでいる職場の共通点として3つの要素 が上位に挙がっています。

  • 率直に意見を言い合える心理的安全性のある職場
  • 目標をともに達成したいと思える仲間がいる職場
  • メンバーから学べることが多い職場

ここで誤解してほしくないのが「心理的安全性」の意味です。心理的安全性は「ぬるま湯」とは違います。エイミー・エドモンドソン教授の定義は「対人関係のリスクを取ることが安全だと感じられる職場の状態」。 建設的に意見の対立や率直な指摘ができる関係 のことであり、誰も傷つけない優しい関係ではありません。

「うちは仲がいい職場です」「みんな優しい先輩ばかりです」と紹介される職場が、新入社員にとって心理的安全性が高いとは限りません。むしろ「指摘し合えない優しさ」は、若手に「自分の持ち味が活かされていない」という感覚を蓄積させます。データ起点で若手離職全体の構造を扱った内容は、若手離職と心理的安全性に関する別記事でも詳しく解説しています。

新入社員にとって必要なのは、「分からないことを"分からない"と言える」「違和感を"違和感がある"と表現できる」「自分の考えを率直に提示しても、それが歓迎される」——そういう関係性が、配属直後の数ヶ月で立ち上がるかどうかです。


配属後に効くチームビルディング研修の3つの条件

では具体的に、新入社員チームビルディングとして何を設計すればよいのか。100社以上の現場から見えてきた、配属後に効く3つの条件を解説します。

互いの「仕事の進め方・価値観」を可視化する

最初の条件は、新入社員と既存メンバーの「仕事の進め方・大事にしている価値観」を、 言葉以外の手段で可視化する ことです。

「あなたの仕事の進め方を教えてください」と1on1で聞いても、本人ですら言語化できていないため、表面的な回答しか返ってきません。研修現場では、レゴ®ブロックや絵などの「言葉以外の表現手段」を使うことで、本人が言葉にできていなかった軸が立体的に現れる瞬間が頻繁に起きます。

「自分は確認しながら一歩ずつ進めたい人だと分かった」「上司が"任せる"と言うのは、自分の理解と意味が違っていた」——こうした気づきは、座学では決して得られません。配属後3ヶ月以内に、この可視化の場を設計できるかどうかが、その後の関係性を大きく左右します。

新入社員が安心して"分からない"を出せる場をつくる

二つ目の条件は、新入社員が「分からない」「迷っている」「違和感がある」と素直に表現できる場を、 構造として つくることです。

「気軽に何でも聞いてね」と先輩が呼びかけるだけでは、新入社員は本音を出しません。職場の暗黙のヒエラルキーや、「迷惑をかけたくない」という気遣いが働くからです。重要なのは、 全員が必ず発言し、立場に関係なく対等に語る経験を一度共有する こと。この経験があるかどうかで、その後の日常会話の質が変わります。

レゴ®シリアスプレイ®のような体験型研修では、参加者全員が必ず自分の作品をつくり、必ず自分の言葉で語ります。役職や年次に関係なく語る順番が回ってくるため、普段おとなしい新入社員も自然に語り出します。研修後に「あの場で本音を話せたから、配属先でも質問しやすくなった」という声が多く寄せられます。

盛り上がりで終わらせず、職場の行動につなげる

三つ目の条件は、研修内の体験を職場の行動に接続する設計です。

「楽しかった」「盛り上がった」で終わる研修は、新入社員定着研修としては効果が薄いどころか、配属後の現実とのギャップを広げる場合もあります。研修内で得た気づきを「自社の現実」に接続するお題設計と、研修後の1on1・行動計画の振り返り設計を組み合わせることで、行動変容まで届きます。

具体的なワーク例についてはユニークなチームビルディング研修10選を、避けるべき失敗パターンについてはレゴ研修で失敗するケースと対策もあわせてご覧ください。また配属後数ヶ月の節目で行う継続育成の考え方は新入社員フォローアップ研修の進め方で詳しく扱っています。


大手企業100社以上の実績を、各社の課題に合わせて個別設計

クック・ビジネスラボは2016年にレゴ®シリアスプレイ®の国際認定資格を取得し、累計100社以上・6,000名超に研修を提供してきました。 大手企業100社以上の実績を持ちながら、各社の課題に合わせて問いとプログラムを個別設計する ——この設計力が、新入社員チームビルディングという抽象的な課題に対しても、現場で機能する施策へと落とし込むことを可能にしています。

2025年に実施した主要都県庁向け研修参加者アンケートでは満足度4.71/5.0点・推奨率96%、リピート率は約80%です。新入社員チームビルディングの実績例として、グローバルテック企業の若手向け研修や、メーカーの新入社員フォローアップ研修などで継続導入をいただいています。

料金は半日プログラム(3〜4時間)が200,000円〜、1日プログラム(6〜7時間)が350,000円〜(いずれも税別)。問い合わせから研修実施まで通常2〜4週間(1週間以内は要相談)で対応しています。

導入をご検討の方は、無料相談・お問い合わせからお気軽にご連絡ください。サービス内容は内容・料金ページ、導入事例は導入実績をご覧ください。


まとめ:新入社員定着は「研修中の盛り上がり」ではなく「配属後の対話の設計」で決まる

エン株式会社の新入社員7,000名分析、リクルートマネジメントソリューションズの若手離職実態調査2026——2つの一次データが共通して示しているのは、 新入社員の定着は配属後の関係づくりで決まる という事実です。研修期間中の盛り上がりや満足度の数字に安心するのではなく、配属直後3ヶ月の対話の設計に投資する。これが2026年以降の新入社員チームビルディング研修の核心です。

「配属後の関係づくりに、もう一段の工夫を加えたい」「新入社員研修だけでは取りきれない初期のズレに対応したい」とお考えの人事担当者の方は、ぜひ無料相談・お問い合わせからご相談ください。各社の課題に合わせて、個別にプログラムをご提案します。


よくある質問(FAQ)

Q. 新入社員研修と「配属後フォロー」のチームビルディングは何が違うのですか?

A. 新入社員研修は「社会人としてのスタートラインを揃える」目的で、ビジネスマナーや基礎知識のインプットが中心です。配属後フォローのチームビルディングは「配属後に蓄積する言葉にしづらいズレ」を扱う場で、新入社員と既存メンバーの相互理解、率直な対話の土台づくりに焦点を当てます。両者は別物として設計する必要があります。

Q. 配属後フォローのチームビルディング研修は、いつ実施するのが効果的ですか?

A. 配属後1〜3ヶ月以内の早い段階での実施が最も効果的です。この時期にはまだ「言葉にしづらいズレ」の蓄積が浅く、可視化と修正がしやすいためです。半期に一度の振り返り研修(夏〜秋)も有効で、25卒・26卒の場合は特に9〜10月の節目に組み込む企業が増えています。

Q. 少人数(10名以下)でも実施できますか?

A. はい、3名から実施可能です。1グループの推奨人数は5名(通常4〜6名)で、少人数のほうがむしろ深い対話が生まれやすいケースもあります。少人数の場合は新入社員と既存メンバーを混ぜた構成にすることで、相互理解の効果が高まります。

Q. 集合研修と部署別研修、どちらが新入社員チームビルディングに向いていますか?

A. 目的によって使い分けが必要です。同期間の絆づくり・横のつながりを強化したい場合は集合研修が有効で、配属先での関係構築・上司との対話の質を高めたい場合は部署別研修が効果的です。多くの企業では、配属前に集合研修、配属後3ヶ月で部署別研修という2段階で設計しています。

Q. 新入社員が本音を話してくれず、表面的な発言で終わってしまいます。どうすればよいですか?

A. 原因は新入社員の資質ではなく、場の構造にあります。「気軽に何でも話してね」と呼びかけても、職場のヒエラルキーや気遣いが働き本音は出ません。 全員が必ず作品をつくり、全員が必ず自分の作品について語らなければ進まない構造 をつくれば、普段おとなしい新入社員も自然に語り出します。ブロックや絵など言葉以外の表現手段を使うのも有効です。

Q. リモートワーク中心の新入社員にも、チームビルディングは必要ですか?

A. むしろリモート環境のほうが、配属後の「言葉にしづらいズレ」が見えにくいため、意図的な対話の場を設計する必要があります。完全オンラインでも実施可能ですが、配属後の関係づくりに本気で投資するなら、初回は対面で深い対話の体験を共有してから、その後の継続をオンラインで設計するのが効果的です。

Q. 新入社員の早期離職を防ぐには、研修以外に何が必要ですか?

A. 研修は「きっかけ」をつくる場であり、定着には研修後の継続的な仕組みが必要です。具体的には、配属後の1on1の質を上げる管理職側の準備、行動計画の振り返り設計、半期に一度の節目研修の組み合わせです。研修満足度の数字だけでなく、配属後3ヶ月時点の1on1の質や会議での発言量で効果を測ることをおすすめします。

Q. 新入社員チームビルディングの効果はどう測定すればよいですか?

A. 研修満足度(4段階・5段階評価)だけでなく、行動指標で測ることが重要です。具体的には、配属後3ヶ月時点での1on1での発言量、会議での質問頻度、上司への報告タイミング、同期間の相互サポートの有無などです。エン株式会社の「HR OnBoard」のような外部ツールを併用すると、より客観的な測定が可能です。

Q. 25卒・26卒の新入社員には、これまでと違うアプローチが必要ですか?

A. 必要です。エン株式会社の2026年6月公開データでは、25卒は入社初期から「上司との話しやすさ」が低水準で始まっています。従来の「時間をかけて関係を築く」アプローチでは間に合わないケースが増えており、 配属直後の早い段階で意図的に対話の場を設計する ことが重要になっています。

Q. 内製で実施するのと外部の研修会社に依頼するのは、どちらが良いですか?

A. 目的と社内リソースによって変わります。社内講師でも基礎的な研修は可能ですが、新入社員チームビルディングのように「言葉にしづらい本音を引き出す」設計には、ファシリテーションの専門技術が必要です。社内講師の場合、新入社員が上下関係を意識して本音を出しづらい構造も生じやすい。第三者の認定ファシリテーターを入れることで、心理的安全性が確保されやすくなります。

Q. 著者の経歴と実績を教えてください

A. クック・ビジネスラボ代表・森琢也は、トヨタ系自動車部品メーカーで経営企画・事業企画に従事した後、2010年に中小企業診断士試験に合格。2016年にレゴ®シリアスプレイ®の国際認定資格を取得し、講師歴15年以上、累計100社以上・6,000名超の研修実績があります。詳細は企業概要・講師プロフィールをご覧ください。


【著者情報】

森琢也(もり たくや) 株式会社クック・ビジネスラボ代表取締役 中小企業診断士/レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーター 講師歴15年以上・累計100社以上・6,000名超の研修実績 企業概要・講師プロフィール

【参考データ】

エン株式会社「HR OnBoard」新入社員7,000名分析(2026年6月19日公開) リクルートマネジメントソリューションズ「若手の離職実態調査2026」(2026年6月19日公開)