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2026/07/01

【2026年版】26卒・27卒の内定辞退をどう防ぐか——内定辞退率65.7%時代の対策設計

26卒の内定辞退率は65.7%、採用充足率は過去最低の69.7%、保有内々定社数は平均1.73社へと減少——2026年データは、量で穴を埋め続ける時代の終わりを示しています。本記事では、最新の内定辞退データ、時期別の対策設計、「ラブコール」から「社会人マインド」へのトランジション課題を、累計100社以上・6,000名超の研修現場の知見とともに解説します。読了後には、自社の内定者フォロー施策に何を加えるべきかが具体的に見えます。

目次

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内定辞退対策は「採用継続」ではなく「承諾の質を高める設計」へ

26卒の内定辞退率は 65.7%(2025年10月1日時点・インディードリクルートパートナーズ)。3人に2人が辞退する時代に、追加採用や母集団拡大だけで穴を埋め続けるのは限界に来ています。 2026年データが示すのは、辞退の絶対数を追うのではなく「承諾の質」を高める設計に移行すべきタイミング だという事実です。本記事では、26卒・27卒の内定辞退に関する2026年最新データを整理し、時期別の対策、「ラブコール」から「社会人マインド」へのトランジション課題、累計100社以上・6,000名超の現場知見をもとに、いま打つべき対策設計を解説します。


2026年データで見る、内定辞退の現在地

26卒の内定辞退率は65.7%、採用充足率は過去最低の69.7%

直近の調査データを整理すると、現状の厳しさが鮮明になります。

指標数値出典・時点
26卒 内定辞退率65.7%インディードリクルートパートナーズ(2025年10月1日時点)
26卒 採用充足率69.7%(4年連続減少・17年卒以降同時期最低)マイナビ2026年卒企業新卒内定状況調査
26卒 保有内々定社数平均1.73社(前年から0.55pt減)マイナビ2026年卒内定者意識調査
母集団確保に難しさを感じた企業8割超(2年連続)マイナビ2026年卒企業新卒内定状況調査

注目すべきは、 保有内々定社数が平均1.73社まで減少している ことです。「1社」と回答した学生が62.2%で、前年の41.0%から21.2pt増と大幅に増えました。「複数内定を比較して選ぶ」時代から、 「1社目で就活を終える」傾向へ 変わりつつあります。1社内々定者の52.9%が「就活開始時点で第一志望」と回答していることから、 早期に志望度を確信させた企業が勝つ構造 が浮かび上がります。

採用充足率の低下は、もう「量で補う」段階を過ぎている

採用充足率69.7%は、現行スケジュール下での過去最低。これが意味するのは、 「内定を出した数」と「実際に入社する数」のギャップが拡大している ということです。多くの企業が「内定を多めに出して辞退分を見込む」運用をしていますが、 採用予定数を「増やす」企業は4.0pt減、「今年度並み」「減らす」が増加 という流れに変わってきました。母集団の拡大では補えないところに、企業は気づき始めています。


辞退理由トップは「より志望度の高い企業から内定が出た」——では何を変えるか

2026年データが示す辞退理由のリアル

マイナビ「2026年卒企業新卒内定状況調査」によると、 26卒の内定辞退理由として企業が最も多く挙げたのは「より志望度の高い企業から内定が出た」 。続いて「職種」「勤務地」「給与」「保護者からの反対」と続きます。

ここで重要なのは、 辞退理由の上位が「他社との比較」「条件面のミスマッチ」に集中している こと。つまり、 承諾後の不安解消(懇親会・座談会)だけでは打ち手として不十分 なのです。学生が「複数社から内定をもらってから他社に流れる」のではなく、 「最初から第一志望と見定めた1社で就活を終える」傾向が強まっている 以上、勝負は早期接点の質で決まります。

待遇では止まらない——リクルートMSデータが示す「能力発揮」軸の重要性

待遇改善で内定辞退を防げるかというと、別の角度のデータが「ノー」を示しています。リクルートマネジメントソリューションズ「若手の離職実態調査2026」では、若手の実際の離職理由として 「仕事で能力・持ち味を発揮できない」が前回12位から2位に急上昇 し、 「給与」は2位から6位に後退 しています。

「給与で釣る・福利厚生で釣る」アプローチが効きにくくなり、 「ここでなら自分の持ち味が活かされる」という確信 こそが、辞退防止・定着の核心になりつつあります。この流れは内定者にも当てはまります。学生が「この会社で自分は活きそうだ」と確信を持てる体験設計が、承諾の質を決めます。詳しくは若手が辞める理由は"給与"ではなくなった——2026年の離職データが示す「能力発揮」と「心理的安全性」もあわせてご覧ください。


内定者の不安は時期で変わる——3〜6月/7〜9月/10月以降の3フェーズ

内定辞退対策を効果的に設計するには、内定者の不安と心境の変化を時期別に捉える必要があります。100社以上の現場で見えてきた、3つのフェーズを整理します。

フェーズ1:3〜6月(内定承諾期)——「より志望度の高い他社」との比較が起きる時期

この時期の主役は「比較」です。複数社の内定を持つ学生は他社と比較し、1社のみの学生も「本当にここでよかったのか」と再考します。 企業からの接点が薄いと、その間に他社の魅力が相対的に高まる のがこの時期の特性です。

打ち手の方向:単なる懇親会ではなく、 「この会社で自分が活きそうだ」と体感できる場 を設計する。先輩社員との対話の質、自分の価値観と会社の方向性の重なりを発見できる体験設計が効きます。

フェーズ2:7〜9月(内定ブルー期)——他社への未練と漠然とした不安が同時に動く時期

承諾後の安堵が冷め、「本当にこの会社でよかったのか」「他の道もあったのでは」という未練と、「社会人になることへの漠然とした不安」が同時に動く時期です。

打ち手の方向:「内定者同士のつながり」を意図的に育てる。 同期の絆は、入社後の困難期にセーフティネットとして機能 します。リアルで集まる意味のあるイベント、相互の価値観を語り合える場が効果的です。

フェーズ3:10月以降(内定式・入社準備期)——「学生から社会人」へのトランジションが始まる時期

内定式以降は、学生マインドから社会人マインドへの移行が静かに始まる時期です。 この時期に提供すべきは「歓迎」ではなく「成長への接続」 。社会人としてのスキル・マインドの入り口を体感でき、かつ同期との絆が深まる場が、最も価値を生みます。

打ち手の方向:内定式の式典+懇親会だけで終わらせず、 「学びがある+リアルで集まる意味がある」コンテンツ を組み込む。発問・承認・正解のない問題への向き合い方など、ビジネスに直結するエッセンスを遊びながら体感できる設計が効きます。


「ラブコール」から「社会人マインド」へ——4月以降のトランジション課題

内定〜入社で企業のスタンスがガラリと変わる構造

100社以上の現場で繰り返し見てきた課題が、 「ラブコールフェーズ」から「厳しめフェーズ」への急な転換が、内定者・新入社員に違和感と不信感を生む 構造です。

内定中の数ヶ月、企業は「ぜひ来てください」「あなたが必要です」と語りかけます。ところが4月の入社後、 同じ会社のスタンスが「社会人として厳しく接する」モードに切り替わる 。新入社員から見れば、それまで歓迎してくれた相手が突然厳しくなったように感じます。「話が違う」「裏切られた気がする」「ここに来てよかったのか」——こうした感覚が、配属後の早期離職予兆につながります。

トランジションを設計するという発想

このギャップを埋めるには、 内定中の段階で「社会人マインドへの橋渡し」を意図的に設計 しておく必要があります。具体的には以下です。

  • 内定者研修・内定式以降のイベントで、社会人の世界を「遊びながら」体感させる:正解のない問いに自分で考える経験、発問・承認のスキル、相互理解の対話を、楽しさを通じて体験させる
  • 「学生扱い」と「社会人扱い」の中間を一度経験させる:いきなり4月から厳しさに切り替えるのではなく、内定中の段階で「考える主体」として扱われる経験を組み込む
  • 同期との絆と社会人マインドを同時に育てる場をつくる:同期との対話の中で、社会人としての視座が自然に立ち上がる体験を設計

入社後のフォローアップ研修の考え方は新入社員フォローアップ研修、配属後の関係づくりは新入社員チームビルディング研修で扱っていますが、その前段階——内定中のトランジション設計——が、いま多くの企業に欠けているポイントです。具体的なプログラム設計・費用相場・選び方の判断軸については、内定者フォロー研修の選び方・費用・タイミング——3〜6月と10月の使い分けで詳しく解説しています。


関東圏の有力地方銀行の実施事例——「正解のない問い」で社会人マインドへ

具体例を一つご紹介します。関東圏の有力地方銀行で実施したレゴ®シリアスプレイ®を用いた内定者・新入社員向け研修では、 「正解のない問いに、自分で考えて答えを出す」というビジネスの本質を、ブロックを使って体感させる 設計を採用しました。

具体的に体験したエッセンスは3点。第一に 「その場で発想する力」 ——お題に対して短時間でブロックで表現する経験を通じて、考える前に手を動かす身体感覚を育てます。第二に 「発問・承認のスキル」 ——他のメンバーの作品に質問し、語られた内容を承認する対話を通じて、ビジネスで必須のコミュニケーション基盤を体感します。第三に 「正解のない中で自分なりの答えを出す力」 ——お題に「正解」はなく、自分の経験と価値観から表現を組み立てるプロセスが、ビジネスに直結する思考の型を育てます。

参加した内定者・新入社員からは「楽しかった上に学びがあった」「同期と本音で話せた」という反応が多く、 「ラブコールから厳しさへ」のギャップを和らげるトランジションの場 として機能しました。同じ趣旨で、10月の内定式以降のイベントとして「学びがあり、同期の絆が深まり、リアルで集まる意味のあるコンテンツ」として発注いただくケースも増えています。


2026年の内定者フォローに必要な3つの設計原則

原則1:早期接点の「量」より「質」を優先する

メール頻度・懇親会回数を増やすより、 1回の接点で「この会社で自分が活きそうだ」と確信できる体験 を提供することが、保有内々定社数が平均1.73社に減った時代の正解です。

原則2:同期の絆を意図的に育てる

同期との関係性は、入社後の困難期にセーフティネットとして機能します。 「同じ釜の飯を食べる」古い言い方を、現代版に翻訳すれば「同じ問いに、同じ場で、自分の言葉で答え合う体験」 です。これを内定式や夏のイベントで設計します。

原則3:社会人マインドへの橋渡しを内定中に設計する

4月以降の「ラブコール→厳しさ」のギャップを、内定中の段階で和らげる場を組み込みます。「楽しい」と「学びがある」を両立させることが、トランジションを成功させる鍵です。


まとめ:内定辞退対策は「採用継続」ではなく「承諾の質を高める設計」へ

内定辞退率65.7%、保有内々定社数1.73社、採用充足率69.7%——2026年データが示すのは、 量で穴を埋め続けるアプローチが限界に来た という事実です。学生は早期に1社で就活を終える傾向に変わり、勝負は早期接点の質と、承諾後のトランジション設計に移っています。

「採用人数を増やしてカバーする」のではなく、 「1人ひとりの承諾の質を高め、入社後の定着まで含めた一貫設計を組む」 ——これが2026年以降の内定辞退対策の核心です。

クック・ビジネスラボは2016年にレゴ®シリアスプレイ®の国際認定資格を取得し、累計100社以上・6,000名超の研修実績を持ちます。 大手企業100社以上の実績を持ちながら、各社の課題に合わせて問いとプログラムを個別設計する ことで、内定者フォローという抽象的な課題に対しても、現場で機能する設計へと落とし込みます。料金は半日プログラム200,000円〜、1日プログラム350,000円〜(いずれも税別)。問い合わせから研修実施まで通常2〜4週間(1週間以内は要相談)で対応しています。

内定者フォロー研修・内定式以降のイベント設計をご検討の方は、無料相談・お問い合わせからお気軽にご連絡ください。サービス内容は内容・料金ページ、導入事例は導入実績をご覧ください。具体的な選び方・費用相場・実施までの流れは内定者フォロー研修の選び方・費用・タイミング、レゴ®シリアスプレイ®の詳細はレゴ®シリアスプレイ®とは(徹底ガイド)もご参照ください。


よくある質問(FAQ)

Q. 26卒・27卒の内定辞退率はどのくらいですか?

A. 26卒の内定辞退率は 65.7%(2025年10月1日時点・インディードリクルートパートナーズ調査)です。25卒同時期66.2%、24卒63.3%と高水準で推移しており、 3人に2人が辞退する状況 が常態化しています。27卒も同水準の見込みです。採用充足率も69.7%と4年連続で低下しており、量での穴埋めは限界に達しています。

Q. 内定辞退の理由として最も多いものは何ですか?

A. マイナビ「2026年卒企業新卒内定状況調査」によると、最多は 「より志望度の高い企業から内定が出た」 です。次いで「職種」「勤務地」「給与」「保護者からの反対」が続きます。注目すべきは、辞退理由が「他社との比較」「条件面のミスマッチ」に集中している点で、 承諾後のフォローだけでは打ち手が遅い ということを示しています。

Q. 内定承諾率を上げるには給与・待遇を改善するしかないですか?

A. 待遇改善が完全に無効ではありませんが、それだけでは不十分です。リクルートマネジメントソリューションズ「若手の離職実態調査2026」では、実際の離職理由として「給与」は2位から6位に後退し、 「仕事で能力・持ち味を発揮できない」が12位から2位に急上昇 しました。学生・若手は「ここでなら自分の持ち味が活かされる」という確信を求めており、それを体感できる場の設計が承諾率向上の鍵になります。

Q. 内定者フォロー研修はいつ実施するのが効果的ですか?

A. 目的に応じて3つのタイミングが効果的です。 3〜6月(内定承諾期)は「他社との比較に勝つ志望度の確信」を目的に。7〜9月(内定ブルー期)は「同期の絆と漠然とした不安への対応」を目的に。10月以降(内定式・入社準備期)は「社会人マインドへのトランジション」を目的に 設計します。一度きりではなく、複数のタイミングを組み合わせると効果が高まります。

Q. 26卒の保有内々定社数が減ったということは、母集団拡大すれば辞退率は下がりますか?

A. 単純に母集団を増やしても、辞退率自体は下がりにくいと考えられます。 26卒の保有内々定社数は平均1.73社(前年から0.55pt減) で、「1社」と回答した学生が62.2%に増加しました。これは「複数社から比較して選ぶ」時代から「1社目で就活を終える」時代へのシフトを示しています。母集団を増やすより、 早期段階での接点の質を上げて「ここが第一志望」と確信させる設計 が効果的です。

Q. 内定中の「ラブコール」と入社後の「厳しさ」のギャップを、どう埋めればよいですか?

A. 内定期間中に、 「学生扱い」と「社会人扱い」の中間を一度体験させる場 を設計することが効果的です。具体的には、正解のない問いに自分で考える経験、発問・承認のスキル体験、対話を通じた相互理解など、ビジネスの本質に触れる体験を「楽しさ」を介して提供します。これにより、4月以降のスタンス変化が「裏切り」ではなく「自然な発展」として受け止められやすくなります。

Q. 内定式の懇親会だけでは足りないのですか?

A. 懇親会には限界があります。 「楽しかったけど、会社のことは何も分からなかった」「同期と表面的な話はしたが、本音で語り合えなかった」 という感想で終わるケースが多いためです。内定式以降のイベントには、 「学びがある+同期と本音で語り合える+リアルで集まる意味がある」の3条件 を満たすコンテンツを組み込むことをおすすめします。

Q. 内定者向け体験型研修は何名から実施できますか?費用はどれくらいですか?

A. 3名から実施可能 です。1グループの推奨人数は5名(通常4〜6名)で、200名以上の大規模実施にも対応します。料金は 半日プログラム(3〜4時間)が200,000円〜、1日プログラム(6〜7時間)が350,000円〜(いずれも税別) です。内定者人数や実施場所によって変動します。詳細は無料相談・お問い合わせをご利用ください。

Q. 関東圏の有力地方銀行での事例を、もう少し詳しく教えてください。

A. 4月入社直後と8月のフォロータイミングで、内定者・新入社員向けにレゴ®シリアスプレイ®を活用した研修を実施しました。狙いは 「学生から社会人へのトランジション支援」 。「その場で発想する力」「発問・承認のコミュニケーションスキル」「正解のない中で自分なりに考える力」という3つのビジネス・エッセンスを、遊びの体験を通じて体感させる設計です。 「楽しかった上に学びがあった」「同期と本音で話せた」 という参加者の反応が多く、ラブコールから厳しさへのギャップを和らげる場として機能しました。

Q. 内定者の早期離職予兆を、研修で察知することはできますか?

A. 直接的な「離職予兆検知ツール」ではありませんが、体験型研修の場では参加者の本音・違和感・関係性の質が立体的に可視化されます。「会議では発言しない人が本音を語り始める」「同期間の温度差が見える」など、 通常の1on1や懇親会では表面化しない情報 が得られます。これを人事担当者へのフィードバックとして共有することで、配属前後のフォロー設計に活用できます。

Q. 内定者フォロー研修の費用は採用予算と研修予算、どちらから出すべきですか?

A. 企業によって異なりますが、 「採用予算」から拠出する企業が増えています 。理由は2つあります。第一に内定辞退防止が目的なので採用施策として位置づけられること。第二に、 1人あたりの採用コストが平均で数十〜数百万円かかる中、研修1回200,000円〜(税別)で複数名の承諾率向上が期待できれば、ROIとして合理的 だからです。経営層への稟議では「採用施策」として説明することをおすすめします。


【著者情報】

森琢也(もり たくや) 株式会社クック・ビジネスラボ代表取締役 中小企業診断士/レゴ®シリアスプレイ®認定ファシリテーター 講師歴15年以上・累計100社以上・6,000名超の研修実績 企業概要・講師プロフィール

【参考データ】

インディードリクルートパートナーズ「就職プロセス調査(2026年卒)」(2025年10月1日時点) マイナビ「2026年卒企業新卒内定状況調査」(2025年11月公開) マイナビ「2026年卒内定者意識調査」(2025年10月公開) リクルートマネジメントソリューションズ「若手の離職実態調査2026」(2026年6月公開)